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春の海に思いを馳せる

井田


謹んで新春のお慶びを申し上げます。


皆様にとりまして素晴らしい年となりますよう心よりお祈り申し上げます。


新春と聞くと、私は名曲「春の海」を真っ先に思い浮かべてしまいます。


誰もが耳にしたことがあるであろうこのお正月定番の楽曲は、天才と称された箏曲家、宮城道雄氏の作曲によるもので、本来は箏と尺八の二重奏です。


世界的にも有名な日本を代表する楽曲の一つであり、また氏の没後50年が経過し著作権が切れたこともあってか、現在ではバイオリンやピアノを始め色々な楽器用にアレンジされた楽譜が出回っています。


しかし、8歳にして視力を失ってしまった氏が、幼少時代を過ごし目に焼き付けた美しい瀬戸内(福山市鞆の浦)の風景をイメージして描いた作品ですので、やはり邦楽器である箏と尺八の演奏で聴きたいところです。


静かで穏やかな春と荒々しい海が重なり合う情景。


瞳を閉じて聴き入ると、鞆の浦を訪れたことがない私でさえ一瞬にしてその雰囲気に包みこまれます。


まさに「和の心」


厳かでありながらも華やかな日本のお正月にピッタリです。


また、この「春の海」の演奏にも使用されている「こと」について、世間一般的に「琴」と表記されることも多いですがそれは間違いで、正しくは「箏」であり、さらにその箏という字は「竹」が「争う」という文字からできています。


「 箏は桐で作られているのに、なぜ「竹が争う」と言う漢字なのですか? 」


これは私が聴きに行った邦楽演奏会に偶然ご来場されていた永六輔さんが演奏家の方に言ったセリフです。


私には、永さんがどのようにして成功をおさめ、今の地位を築くに至ったのかが分かった気がします。


本年も謹厳実直に取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

監査部 井田